「プレーオフトーナメント」開催記者会見リポート

1月12日(火)、東京・青山ベルコモンズに、今シーズンも4人の監督が集結しました。トップリーグ プレーオフトーナメントに出場する、三洋電機ワイルドナイツ、サントリーサンゴリアス、東芝ブレイブルーパス、トヨタ自動車ヴェルブリッツの4チームの監督です。
この日に同会場で行われた「ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2010 ~どうなる!? トップリーグ プレーオフトーナメント~」に先立ち、4監督に、日本ラグビーフットボール協会の和田副会長、ジャパンラグビー トップリーグの稲垣COOが加わり、プレーオフトーナメント開催記者会見が開かれました。

今シーズンのトップリーグチャンピオンを決する「プレーオフトーナメント」は、1月24日にセミファイナルが、31日にファイナルが開催されます。詳しくはこちらです。

1月12日(火)、「プレーオフトーナメント」開催記者会見リポート

ジャパンラグビー トップリーグ2009-2010「プレーオフトーナメント」開催記者会見リポート

◎日本ラグビーフットボール協会 和田文男副会長
日本ラグビーフットボール協会 和田文男副会長
「今年のラグビーシーズンも、大詰めです。メディアの皆さんには、年末年始、休む間もなくご協力をいただき、ありがとうございます。また本日、ご登壇の4チームには、日本ラグビー最高のコンテンツを提供していただき、厚く御礼申し上げます。日本ラグビーフットボール協会は、どちらを向いてもお礼ばかりでございます。

いよいよ4年目となる、トップリーグのプレーオフトーナメントが始まります。1月24日、日曜日、大阪の近鉄花園ラグビー場で三洋電機ワイルドナイツ(リーグ戦1位)とトヨタ自動車ヴェルブリッツ(リーグ戦4位)が、そして東京の秩父宮ラグビー場でサントリーサンゴリアス(リーグ戦2位)と東芝ブレイブルーパス(リーグ戦3位)が、それぞれ対戦します。トップリーグの、大きな山場です。

さて、このトップリーグ、そして続く日本選手権をもって、ラグビーシーズンは終わるわけですが、現在、協会では、日本ラグビーのあり方を根本的に見直そうと、改めて各方面と意見交換を行なっています。そのなかで、やはり当然のごとく出てくるのが、ありとあらゆる手段をこうじて、競技場にたくさんのファンにいらしていただくようにしなければ、ということです。そのためには、大学・トップリーグ・日本選手権といったものを多いに活用しながら、女性を含めた新しいファン層を開拓していかなければならないと考えています。

そういった意味で、このトップリーグの最高水準のプレーオフトーナメントというものは、たいへん意義のあることであり、出場4チームの皆さんには、トップリーグここにあり、ということを、日本のラグビーはトップリーグに引っぱられているのだということを、多くのファンに染み込ませていただきたいと思います。ありがとうございました」

◎稲垣純一 ジャパンラグビー トップリーグCOO
稲垣COO
「今シーズンを振り返ってみますと、リーグ91試合のうち、31試合が7点差以内という、激しい戦いが繰り広げられました。そうした戦いを勝ち上がってきたのが、この4チームであり、まさに日本ラグビーの最高峰を目指して、これからプレーオフトーナメントを戦うわけでございます。

このプレーオフトーナメントは、基本的には通常のリーグ戦と同じように行われますが、2点、変わるところがあります。ひとつは「テレビ・マッチ・オフィシャル」が導入されること。もうひとつは、同点であった場合の勝敗の決め方です。まずトライ数の多いチーム、そしてそれでも決まらない場合は、ゴール数の多いチーム、それでも決まらない場合は、10分ハーフの延長戦になります。
延長戦でも勝負がつかない場合、セミファイナルでは、リーグ戦で上位のチームがファイナルに進み、決勝の場合は双方優勝ということになります。

なお1月31日、秩父宮ラグビー場での決勝の前には、全国から選ばれた少年チームによるミニラグビーの試合もございます。2019年には日本でワールドカップが開催されることもあり、こちらの試合にもご注目ください」


◎三洋電機ワイルドナイツ 飯島均監督
「三洋としては、いつも通りベストな試合をするだけです。今年のキャッチフレーズの、"One life, One cut"の通り、この一戦にすべてをかける意気込みで臨みます。トヨタは、トップリーグでも非常にフィジカルなチームですが、闘争心・情熱で負けないようにがんばりますので、秩父宮ラグビー場以上に観客が集まるように、よろしくお願いします」

◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ 石井龍司監督
「三洋電機さんにはリーグ戦で大敗を喫しているので、そうはならないようにしたいと思います。フィジカルが強いとお褒めの言葉をいただきましたが、三洋さんはそれ以上に強いものですから、胸を借りるつもりで、できることをひたむきにやりたいと思います」
三洋電機ワイルドナイツの飯島監督 トヨタ自動車ヴェルブリッツの石井監督 三洋電機ワイルドナイツの飯島監督(左)、トヨタ自動車ヴェルブリッツの石井監督


◎サントリーサンゴリアス 清宮克幸監督
「昨夜、ボクシングをテレビで観てまして、素晴らしい試合で、たぶんこの10年でベストマッチではないでしょうか。会場のどよめきが、いつまでも消えないんですね。あー、ラグビーも、会場のどよめきが消えないような、このような終わり方にしたいと思いまして、そんな秩父宮にしたいと思います」

◎東芝ブレイブルーパス 瀬川智広監督
「先ほど、清宮監督がいわれましたように、盛り上がるラグビーにしたいと思います。ただ、前回、サントリーさんには完敗をしていますので、その差を埋められるよう、しっかり準備をして、1秒たりとも無駄にせずやっていきたいと思います」
サントリーサンゴリアスの清宮監督 東芝ブレイブルーパスの瀬川監督 サントリーサンゴリアスの清宮監督(左)、東芝ブレイブルーパスの瀬川監督


──セミファイナルが同日・同時刻の開催ですが、これを変えていく可能性は?
◎稲垣COO
「来シーズンについては、前向きに検討していきたいと思います」

──このトーナメントでキーマンとなる選手は?
◎東芝ブレイブルーパス 瀬川智広監督
「間違いなく廣瀬ですね。ふだんは熱い感情をあまり表に出さない男なんですが、この間(12節)のサントリーとの敗戦では、ものすごく悔しがっていました。そういった意味でもキャプテンに期待しています」

◎サントリーサンゴリアス 清宮克幸監督
「今シーズン、11・14・15、小野澤・長友・有賀、この3人だけで34トライをあげているんですね。チームの総数の半分くらいです。彼らが活躍するような試合ができれば‥‥びんびんの状態で試合に出てほしいですね」

──プレーオフトーナメントまで、少し時間があります。この間にやっておきたい課題は?
◎三洋電機ワイルドナイツ 飯島均監督
「キック処理。それに、ブレイクダウン、タックル、といったプリンシプルと呼んでいる部分ですね」

◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ 石井龍司監督
「すべてのプレーの精度が、この4チームのなかでいちばん低いと思いますので、そこを引き上げていきたい」

◎東芝ブレイブルーパス 瀬川智広監督
「東芝としては、ボールを失ってカウンターで攻められるというケースがあったので、攻め続けたい、ブレイクダウンにこだわりたいです」

◎サントリーサンゴリアス 清宮克幸監督
「コンディションの部分、主力選手のけがは避けたいですね。またサドンデスなので、ディフェンス、ブレイクダウンが大事になってくるでしょうか」

──(和田副会長から)トニー・ブラウン選手が(最終節の対サントリー戦でのラフプレーに対する処分のため)セミファイナルに出られませんが、その影響は?
◎三洋電機ワイルドナイツ 飯島均監督
「もちろん、あります。しかし、昨シーズンは6割くらい、今シーズンも2割くらいは試合に出ていません。その分、新しい力が出てきてくれればと思っています」

──(和田副会長から)ライアン選手は、今シーズン、代表でもタックルなど、素晴らしい出来だったと思います。

◎サントリーサンゴリアス 清宮克幸監督
「去年とはちがいますね。今年は化けています。ひとつには、日本語の上達があります。グレーガンの通訳をするほどになっていますから」

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