近鉄ライナーズ 17-44 福岡サニックスブルース
【week13/2010年1月9日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】
前節にクボタを下し勝点を23に伸ばした近鉄と、前節にリコーを下し勝点26でワイルドカードトーナメント出場をほぼ手中にしているリーグ7位の福岡サニックスブルースの一戦。
近鉄は、リコーの敗戦を眼前で確認し、勝てばワイルドカードトーナメント進出、負ければ同様にトップチャレンジ入替戦となり、負けられない一戦。
ホームの花園ラグビー場で大勢の近鉄ファンに後押しされ意気込む近鉄は、立ち上がりよくサニックス陣でボールを支配し、優勢にゲームを進めたが、先に試合を動かしたのは、サニックス。7分、ゴール直前中央ラックからSH9番 天本からPR3番 申に渡り、あっさりとトライを奪う。これ以降サニックスは、常に近鉄のBKラインの攻撃を前に出るディフェンスで封じ込め、近鉄はPGのみの3-15で前半を折り返した。
ハーフタイム中も近鉄ファンの熱心な応援が続き、近鉄得意の後半の巻き返しに期待をかける。
しかし、後半も先手を取ったのはサニックスで、4分、ゴール前のラックから右WTB14番 濱里がトライを挙げると、後半18分以降、足の止まった近鉄に4トライ2ゴールを浴びせ近鉄ファンのワイルドカードトーナメント進出の夢を打ち砕いた。
近鉄は、シーズンを通じて、ラインアウトの安定性に欠け、組織ディフェンスを継続させるフィットネス不足が解消できないまま全節を終了、残念ながら11位となり、入替戦に臨むこととなった。
MOMには、サニックス12番 小野選手が選ばれた。(大阪府協会 山林右二・蜷川善夫)
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◎近鉄ライナーズ
○ピーター・スローン ヘッドコーチ 「残念な結果だ。シーズン最後の試合、ぜひ勝ちたいとの思いでチャレンジしたが及ばなかった。ほんのちょっとしたミスで負けた試合だったが、プレッシャーを受けてメンタルな面でのもろさが出てしまったように思う。しかし、今日の試合、ボールもよく回せたし、サポートも良かった。こういった点は、次の試合につなげていきたい」
○ルーク・トンプソン キャプテン 「残念だ。自分たちのラグビーができなかったし、応援に来ていただいたファンの皆さんにも申し訳ないと思う」
──今シーズンを総括して、どのように評価しているか?
○スローン ヘッドコーチ
「シーズン前の練習試合では、大変いいゲームができていたので、シーズンに入る時の期待には大きなものがあったのは事実だ。確かにセット・ピースなどずいぶん改善されたのだが、基本となるプレイに問題があったのではないかと思う。だから、ある時にはいいプレイができるのだが、それが一貫してはできない、継続しないのだ。それから、マクドナルドが怪我で試合に出られなかったのは、攻撃の要だっただけに、やはり大きかった」
○トンプソン キャプテン
「シーズンを終わってみて、今大変残念に感じている。今シーズンは非常に競ったクロース・ゲームが多かったが、それをずいぶん落としてしまった。そういった試合で、後わずかでも力を出せていたら、上位に入れたと思う。今のレベルを少しアップできれば、こうした競った試合も制して、高いレベルでラグビーができるようになると思う」
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◎福岡サニックスブルース
○藤井雄一郎部長兼監督
「前節の試合で勝利を収めて、トップ8というところが見えてきた。今日はそのプレッシャーを受けずに最後まで持てる力を出し切ることができた。いいゲームができたと思う」
○菅藤友キャプテン 「みんなには80分間チャレンジし続けようと話をしたが、今日は集中を切らすことなく、今までで一番良い出来だったように思う。次週から(ワイルドカードトーナメントで)ノックアウト方式の試合となるが、今日と同じようにチャレンジし続ける思いで闘っていきたい」
──近鉄は、もっと近場を攻めてくると思っていたが?
○藤井部長兼監督
「もっとモールなどで来ると思っていた。何か無理矢理まわしている感じだった。途中でDFのシステムを修正するよう指示したが、選手たちはそれによく対応してくれた」
──今シーズン7位という結果になったが、どういう点がよかったと思うか?
○藤井部長兼監督
「今までで一番いい成績だと思う。選手たちも勝つという経験を積んで、自分達の長所や弱点を良く認識して試合に臨んでくれた。まだまだ上位との間には厚い壁があると思うが、これからもチャレンジを続けたい」
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