2009.12.29 [TUE] 協会リリース Twitter Facebook Google+ LINE 12節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 70-10 コカ・コーラウエスト) C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA) 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 70-10 コカ・コーラウエストレッドスパークス 【week12/2009年12月27日(日) at 兵庫・ホームズスタジアム神戸】 他力本願ながら、プレーオフ進出にわずかな可能性を残す神戸製鋼と、日本選手権出場権を争うワイルドカードトーナメントでの組み合わせを少しでも優位にしたいコカ・コーラ。コーラが‘ジャイアントキリング'ぶりを発揮するか、興味深いカードであったが、とにかく勝ち点5(4T以上の勝利)を目指した神戸製鋼が、DFの甘さをみせながらも積極的なアタックを繰り返した結果、思わぬ大差がついたゲームとなった。 序盤は、両チームとも雑なプレーが目立ち、5分コカ・コーラのキック処理の甘さを突いたWTB大橋のTを皮切りに、神戸製鋼が7分にも連続Tを挙げ14-0とするも、ひとつ間違えればコカ・コーラに‘逆の目'が出る可能性さえあった。直後のキックオフで混戦をつないだコカ・コーラが、SOウェブのキックパスをキャッチしたWTB14築城昌拓がトライした場面(G不成功5-14)までは、どちらへ転ぶかわからない且つ大味なゲーム展開。 しかし、勝ち点5を目指す神戸製鋼のアタックに対する集中力が流れをグッと引き寄せ、14、19分とトライを重ね、早々にボーナスポイントを獲得。その立役者はSO森田。効果的なキックによってエリアマネジメントを楽なものにし、コカ・コーラFWのプレッシャーを散漫なものにさせる。22分には大橋3本目のトライにつなげるキックパスなど、今シーズン一番の出来(平尾GM談)で、途中シンビンによる一時退場もあったが、これもご愛嬌。 後半にはFBヒルゲンドルフの縦突破を起点に、‘法政黄金期'を支えたNO.8伊藤からSH苑田へのつなぎでトライが生まれたり、PR安江が巧みなステップでトライを奪うなど、神戸製鋼にとってプラン通りの出来。序盤、不安定だったDFも、得点を重ねる毎に安定感を取り戻し、ファイナルスコアは10トライを奪って70-10の完勝。マン・オブ・ザ・マッチは3トライの大橋に譲ったものの、‘今日は100点'と平尾GMに絶賛されたSO森田の活躍も目立ったゲームであった。(廣島 治) 向井監督(右)、三根キャプテン ◎コカ・コーラウエストレッドスパークス ○向井昭吾監督「ウェブをSOに入れて、仕掛けるラグビーをしたかったが、ラックエリアで神戸製鋼のラグビーをされてしまった。もう1試合あるから頑張りたい」 ○三根秀敏キャプテン「前半から主導権をとられ、自分たちの試合ができなかった。もう1試合あるのでチャレンジしたい」 ──神戸製綱の強かった所は? ○向井監督 「セットプレー、特にラインアウトのプレッシャーを受けたことや、ラックエリアの速い球出しをされたことだ」 平尾GM兼総監督(左)、松原バイスキャプテン ◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ ○平尾誠二GM兼総監督「これまで、練習でやろうとしている事がなかなかできなかったが、このゲームを大勝したことで、いい意味での自信にしていきたい」 ○松原裕司バイスキャプテン「本来自分たちが持っている力を今日は出せた。(難敵)コカ・コーラ相手に、大差で勝てたのは自信になった」 ──これだけのトライを取れたのはなぜ? ○平尾GM兼総監督 セットプレー、特にラインアウトで優位に立てたこと。個々には大橋君がよくやった。相手に良いタイミングでボールを与えなかったのが、トライを量産できた理由だと思う」 ──SO森田恭平選手の評価は? ○平尾GM兼総監督 「森田君にとっての課題はディフェンスだったが、克服できていた。100点満点をつけてもいいくらいの出来。これまで彼の調子が悪かったから、今日の活躍はチームにとって大きな収穫だ」 ──マン・オブ・ザ・マッチ 大橋由和選手の評価は? ○平尾GM兼総監督 「総合的にレベルの高い選手。森田、大橋世代と言えるぐらい、彼も非常に成長してきた選手。ゲーム(の流れ)を見る目を持っている。ハイボールなど、そういう意味でのプレーがうまくなってきている。 ──大畑大介選手の怪我の調子は? ○平尾GM兼総監督 「1~2日では治らない。日本選手権には間に合うと思うが」 ──今日のゲームはモチベーションが難しいゲームではなかったか? ○松原バイスキャプテン 「特にチームのモチベーションが低いということはない。相手がどうであれ、練習通りのことをするのが重要だ」