12節 マッチ&会見リポート(クボタ 18-23 近鉄)

クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄

C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

マッチリポート
クボタスピアーズ 18-23 近鉄ライナーズ
【week12/2009年12月27日(日) at 兵庫・ホームズスタジアム神戸】

クボタ、近鉄ともに、今節・次節の結果次第で、入替戦へまわるか、日本選手権出場権をかけたワイルドカードトーナメントへ進出できるかが決まる大事なゲームとあって、近鉄の先蹴で始まったゲームは、‘がっぷり四つ'の展開となった。

両チームともエリアマネジメントに狂いは少なく、クボタの激しく且つ執拗なブレイクダウンを、しっかりしたDFで受けとめる近鉄。この難局を乗り切った近鉄は15分、クボタの反則から得たラインアウト(LO)チャンスからラックに持ち込み、右展開からFB坂本のショートパントをWTB角濱が押さえT(G成功0-7)。
その後もクボタの猛攻が続くが、肝要な場面でミスが目立ち、近鉄に付込まれる。
キックに頼らず、BKの突破力に活路を見出したい近鉄は18分、クボタのハイタックルから得たPGチャンスを確実に決め0-10。ここから、両チームは激しくブレイクダウンの攻防を繰り返すも、ミスが目立ち一進一退。21分PGチャンスをモノにしたクボタは29分、堅守を維持していた近鉄がLOでみせた一瞬の隙を突き、NO8ケフがゴール中央にT(G成功10-10)。互いに譲らず前半を折り返す。

後半早々から、積極的にボールを動かす近鉄だが、クボタの堅いDFをなかなか崩せない。逆にDFから勢いを取り戻したクボタは連続ラックで攻め入るも、近鉄が激しいブレイクダウンで応酬、両チームとも決め手を欠く展開に。
そんな中、FL佐藤、伊藤の豊富な運動量に押され気味となったクボタは、59分にオーバー・ザ・トップの反則を犯し、PGを決められる(10-13)。なおも前がかりとなった近鉄だが、ミスをリカバリーできず反則を犯し、64分PGを返され13-13。66分、FL佐藤の突破からチャンスを得た近鉄は右展開、WTB角濱がタックルを受けながら残したボールをCTBイエロメがつなぎ右スミにT(G成功13-20)。
追いすがるクボタは、キック処理に難がある近鉄を攻め、74分近鉄陣ゴール前10mラックから得たチャンス、綻びをみせた近鉄BKラインをSO森脇が突きT(G不成功18-20)。G不成功で、攻撃の選択肢が狭まったクボタは強引にアタックするも、とり切れない。逆に79分にPGチャンスを得た近鉄。LOにして、時間を稼ぐかと思われたが、ショット選択。トップチャレンジの悪夢(06~07シーズン、三菱重工相模原にカウンターから逆転Tで自動昇格を逃す)が一瞬よぎったが、取り越し苦労の如く、SO重光が難なく決め18-23でタイムアップ。細かいミスがあったものの、ブレイクダウンでの激しい攻防は観客を魅了したと言っても過言ではない内容のゲームだった。マン・オブ・ザ・マッチには近鉄SO重光が選出された。(廣島 治)

クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄

会見リポート

クボタスピアーズ
◎クボタスピアーズ
○山神孝志監督
「今日のゲームは、(ワイルドカードトーナメントに於いてシード権を得るため)6位以内を狙う重要な試合なので、フィジカルなゲームを予想していました。SOのシェーン・ドゥラームを欠いたため、FWで圧力をかけていった。しかし細かいミスをし、簡単なペナルティを犯し、先行されては追いかけていく展開になってしまった。その展開が最後まで断ち切れなかった。次節に向けてゲームの流れを考える必要がある」

○荻原要キャプテン
「今日は、お互い負けられない試合だったので、(負けた)今は言葉が出ない。ミスがあったりして、終始近鉄のペースという印象が残っている」

──欠場したシェーン・ドゥラームはどこを怪我?
○山神監督
「軽い太ももの肉離れ。もしプレーできていたらどうかはわからないが、怪我のドゥラーム(を無理して使う)よりも、現状のベストメンバーで戦った」

クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄

近鉄ライナーズ
◎近鉄ライナーズ
○ジョージ・コニア コーチ
「もちろん結果的に言うと嬉しい。接点で苦労したけど、ディフェンス、タックル両方ともうまくいった。今日はしっかり楽しめたから、良いラグビーができた。次節に向かってしっかり練習したいと思います」

○ルーク・トンプソン キャプテン
「(良いゲームができ)非常に嬉しい。勝ったことは、もっと嬉しい。ベストなラグビーはできていないが、勝ったことが、なにより嬉しい」

──次節に向けて修正したい所は?
○トンプソン キャプテン
「サニックス戦へ向かって小さいミスを克服しないといけない。今日はターンオーバーが多すぎた。ミスを克服し、これからサニックス戦へ向けて解決したい」

──重光選手の活躍が光った。
○コニア コーチ
「彼は、今日いい仕事をした。いいターンでラグビーができた。重光選手は非常に頑張る選手。上手くなりたいから、チーム練習が終わっても残って練習する選手で、今日は成果が出た」

──どの選手のタックルが良かった?
○コニア コーチ
「ディフェンスとはいっても、一人のタックルではなく、システムのタックルをした

──入れ替え戦についてはどうお考えですか?
○コニア コーチ
「入れ替え戦は特に考えていない。今後、キャッチパスをしっかりしないといけない。ラグビーはコンタクトスポーツであり、コンタクトを負けないようにしっかりしたい」

クボタ 18-23 近鉄   クボタ 18-23 近鉄

RELATED NEWS