トヨタ自動車ヴェルブリッツ 6-3 NECグリーンロケッツ
【week9/2009年12月5日(土) at愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】
冷たい雨が降る中、トヨタのキックオフで試合が始まった。悪天候のせいか、立ち上がりは両チームともハンドリングのミスが多くあった。足場も悪く何度もスクラムを組みなおす。
前半スクラムで優位に立ったのはトヨタであった。前半5分、トヨタは敵陣5m左スクラムからサイドアタックを仕掛け、SOオレニ・アイイがインゴールへキックをするがNECがしのぐ。一方、NECは前半12分、敵陣22m右ラインアウトから連続ラックで前進をするが、ノックオンがありトライを取ることができない。
両チーム決め手を欠き前半30分を過ぎようとした時、トヨタに大きなチャンスがやってくる。スクラムからターンオーバーし一気にバックス展開する。最後は左WTB久住が左隅に飛び込んだが、NECの必死のタックルを受けトライならず。このまま前半が終わろうとした39分にトヨタは自陣で痛恨のペナルティーをおかす。NECのSOヤコ・ファン・デル・ヴェストハイゼンがPGを決め、NECが3点を奪い前半を終えた。
後半は両チーム選手変更なくNECのキックオフで始まった。後半3分、NECのペナルティーにより、トヨタはSOオレニ・アイイがPGを狙う。約30mの距離を落ち着いて決め、後半開始早々に追いついた。その後、両チーム選手変更により、リズムを変えようと試みるが、雨が強くなったこともありなかなか良さが出てこない。後半25分、トヨタは敵陣でモールを形成し前進をする。すると、NECはたまらずコラプシングをおかしてしまい、再びトヨタはSOオレニ・アイイがPGを狙う。ゴールが決まりトヨタは6-3とついに逆転する。
残り時間がわずかになると、NECの猛攻が始まった。NECのCTBシュウペリ・ロコツイを起点にゴール前まで前進するがトヨタの必死のタックルに阻まれトライを取りきることができない。ノーサイド直前にもNECはターンオーバーからトヨタゴール前で連続ラックで逆転トライを取りにいく。インゴールに飛び込んだと思われたが、NECにノックオンがあり、そのままノーサイド。6-3でトヨタが逆転勝利を収めた。(植村 元統)
|
|
|
|
|
|
|
|
岡村ヘッドコーチ(左)、ラトゥ副主将
|
◎NECグリーンロケッツ
○岡村要ヘッドコーチ 「雨の想定で練習し、課題のディフェンスにフォーカスして練習してきた。魂込めてタックルし、ディフェンシブなゲームができた。勝機はあったが、ボールが出なかった、ボールが動かせなかった、それが勝てなかった理由」
○ニリ・ラトゥ副主将 「残念な結果。互いにハードな試合だった。選手を誇りに思う」
──ハーフの控えが入っていないのはケガだからか?
○岡村ヘッドコーチ
「ケガもあるが、ポジティブなリザーブを考えた」
──ベテランがいないが、ケガか?
○岡村ヘッドコーチ
「ケガもあるが、若い選手が伸びている。若さをコントロールするリーダーが若干不安だ。個々の力には、自信がある」
──試合中のドロップゴールをどう思うか?
○ラトゥ副主将
「追いつくことは大事だと思う。それ以外にも勝つチャンスはあったし、判断は正しかったと思う」
|
|
|
|
|
|
|
石井監督(左)、麻田主将
|
◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督 「キックが多い試合で見ている方には楽しめなかったかもしれないが、反則をせずに守り通せた点は、満足。NECより運が良かった。次の試合は、持っている力で勝利したい」
○麻田一平主将 「ホーム最終戦だったのでトライをとりたかった。天候とNECのディフェンスでトライがとれなかった。3点に抑えたのは練習の結果だと思う。次の試合は、ボールを動かし得点を重ねたい」
──ハーフタイムの選手への話は?
○石井監督
「相手陣で戦い続けよう。得点を重ねていこう。イージーミスに気をつけよう」
|