2009.09.28 [MON] 協会リリース Twitter Facebook Google+ LINE 4節 マッチ&会見リポート(近鉄 10-44 サントリー) C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA) 近鉄ライナーズ 10-44 サントリーサンゴリアス 【week4/2009年9月26日(土) at大阪・近鉄花園ラグビー場】 彼岸を過ぎても真夏のように気温30度を超す蒸し暑さの中、第4節がデイ・ゲームの近鉄花園ラグビー場で開催された。今シーズン初めてホームグラウンドでゲームを行う近鉄、前節でトヨタ自動車に力の差を見せ付けられ、ノートライに抑えられたが、この試合でどう立て直すのか。一方、サントリーは、九州電力を大差で下し、リーグ2位に浮上した勢いを維持し、このゲームに臨んだ。 前半5分、近鉄がサントリー陣27mに攻め込みPKを得るも、FB高がPG不成功。この直後の7分サントリーは、近鉄インゴールからのタッチキックをFB有賀がチャージダウンしそのままトライ、先制点を奪う。引き続き12分、CTBニコラスが着実にPGを決めると、24分にも自陣10mL中央スクラムから左へ展開し、CTBニコラスのキックをCTB平がキャッチして左WTB小野澤に繋ぎ、回り込んで左中間にトライ、0-15で前半を終える。近鉄は、サントリーの縦に攻め込むモールにどう対応するか、後半の課題となった。 サントリーは、後半開始早々の1分にFB有賀がこのゲーム2本目のトライを挙げると以後、近鉄陣内で試合を進め、FWがスクラムやラックを優位に支配し、ラインアウトからモールを押し込んでのトライなど4トライを近鉄に浴びせ、10-44で圧勝した。 サントリーの課題として、点差が大きく開いた後半30分から全体的にディフェンスが緩慢になり、近鉄に後半38分、39分と立て続けにトライを奪われた。この課題をどう克服していくのか、次節が楽しみである。(山林右二) スローン ヘッドコーチ(左)、トンプソンキャプテン ◎近鉄ライナーズ ○ピーター・スローン ヘッドコーチ「期待していた一戦だったが、残念な結果になった。特に前半、もっと頑張らなければいけなかったが、我々の努力が足りなかった。サントリーは強いチームで非常に組織が整備されている。我々のラグビーをさせてもらえなかった」 ○ルーク・トンプソン キャプテン「我々の力が出せず、大変落胆している。サントリーは、大変高いレベルのプレイをするが、このレベルについていけなかったことが残念だし、ファンの皆さんにも申し訳ないと思っている」 ──前半のどういう点がいけなかったのか。 ○スローン ヘッドコーチ 「個人プレイに走ってしまって、我々のシステム、ストラクチャーが活かせなかった。ラグビーはチーム・プレイだ。サントリーに意識が行ってしまい、我々のチームのシステムに集中できなかった。この点は立て直していきたい」 ──最後に2トライを挙げたが、その点はどう評価するのか。 ○スローン ヘッドコーチ 「いかんせん遅すぎた、その時もう試合はほとんど終わっていた。そのトライも12番がボールキープし、4番に繋ぐというシンプルなもので2~3人しか関与していない。2、3人の力だけで勝とうというのはそもそも無理だ。常日頃から全員が勝とうという意識を持つことが大事だ。そうして初めてファンにも楽しんでもらえるプレイができるのだ」 清宮監督(右)、佐々木キャプテン ◎サントリーサンゴリアス ○清宮克幸監督「会心のゲームだ。前半風下ながらリードして折り返し、後半10分で勝負を決めた。完勝に満足している」 ○佐々木隆道キャプテン「いいゲームだった。『80分間攻め続ける』が今年のテーマだが、78分以降に2トライを献上してしまった。その部分がこれからの課題だ」 ──近鉄相手にこれほど差が開くとは戦前予想していたか。 ○清宮監督 「実は、前半もう少しタイトになるのではないかと考えていた。要は、サントリーの出来が良かったということだろう」 ──開幕戦引き分けでスタートしたシーズンだが、どのような点を修正したのか。 ○清宮監督 「やるべきことは何も変えていない。計画通り順調に来ていると思う」 ──前半最初のPGのチャンス、狙わずにタッチに出したのは、どうしてか。 ○佐々木キャプテン 「今日のテーマは『攻めきる』ことだった。それで風下からPGを狙うよりは、タッチに出して、チーム全員に攻めることに意識を集中させたかった」 ──最後の最後になって、2トライを許してしまった、その原因は何か。 ○佐々木キャプテン 「点差が開いたために、個人個人が勝手なDFに走ってしまったし、切るべきタッチを切れないといったゲームマネージメントの甘さも出たためだと思う」