3節 マッチ&会見リポート(サントリー 72-7 九州電力)

マッチリポート
サントリーサンゴリアス 72-7 九州電力キューデンヴォルテクス
【week3/2009年9月19日(土) at東京・秩父宮ラグビー場】

サントリー 11トライで九電に完勝

サントリーは第1節の神鋼戦では思ったとおりの試合運びができず、最後に同点に追いつかれたが、第2節の対コカ・コーラ戦では、チームを建て直し快勝し、今季初めて東京秩父宮で地元ファンの前での試合となる第3節では、すっきりとした勝ち方をして、シーズンなかばにかけての勢いをつけたい。一方、第2節を終え2連敗の九電は、対サントリーに総合力の差は認めざるを得ないが、なんとか勝利のチャンスをつかみたい試合となった。
サントリーのスターティングフィフティーンにはFWはここ3試合ほぼ安定したメンバー、ハーフ団にはグレーガンとピシを配した。一方、バックスリーダー齊藤を欠く九電は久木元をSOとし、また、今季新戦力のマンレーをHOでの先発とした。

サントリーは、FWが集散よく、着実に獲得したボールを生かし、グレーガン、ピシのハーフ団から多彩な攻撃を試みるが、九電もディフェンスよくプレッシャーを与え、サントリーはなかなか得点にはつながらない。しかし、前半15分、サントリーはラインアウトからの3次にわたるサイド攻撃の後、竹本-真壁とつなぎ、SHグレーガンがトライ(ゴール成功)、7-0とした。
サントリーのPGでの3点加点の後、26分に九電は前半唯一といっていいゴール前でのトライチャンスを得たが、九電FB黒木にCTB平がナイスタックル、そのボールをターンオーバーしPR畠山からバックスに回しカウンターアタック、最後はWTB北條がトライ、15-0とした。
29分に九電のFL松本がシンビンとなり、その直後、ラインアウトからFWが前進させたモールから出たボールをSOピシからFB有賀への飛ばしパスでトライをとる(20-0)と、その後は、九電のディフェンスの集中力も欠けてきたようで、サントリーのカウンターアタックも多くなり35分にはFL佐々木がトライをとり、27-0で前半を終了した。

後半には、14分に九電はCTBグレイのトライで一矢を報いたものの、サントリーはバックス、FWが次々とトライを重ね、後半だけで7トライの猛攻となり、トータルスコアは72-7と、サントリーとしてのトップリーグの得点記録となる大勝となった。

サントリーがこのままチームの勢いを続けると、終盤での東芝、三洋との優勝争いが面白くなりそうだ。(正野雄一郎)

サントリー 72-7 九州電力 サントリー 72-7 九州電力 サントリー 72-7 九州電力

会見リポート
九州電力キューデンヴォルテクス
郷田監督(右)、吉永キャプテン
郷田監督(右)、吉永キャプテン


◎九州電力キューデンヴォルテクス
○郷田正監督
「サントリーさんのFWが安定しているので、セットプレーをしっかりやって、積極的に仕掛けようと臨みましたが、セットやスクラムで崩されてBKに走られてしまいました。そのため、九電には厳しい結果になりました」

○吉永将宏ゲームキャプテン
「九州からたくさんの方に応援に来ていただいたにもかかわらず、このような不甲斐ない試合をしてしまって申し訳なく思います。一人一人の意識の差がこの結果につながりました。また、鍛え直してやっていきます」

──分析以上の力がサントリーにあったのか?
「セットプレーは思っていた以上に圧力をかけられました。結局、セットの不安定さが問題だと思います」

サントリー 72-7 九州電力 サントリー 72-7 九州電力 サントリー 72-7 九州電力
サントリーサンゴリアス
清宮監督(右)、佐々木キャプテン
清宮監督(右)、佐々木キャプテン


◎サントリーサンゴリアス
○清宮克幸監督
「70点という予想以上の点差のついた試合でした。前半から積極的に点を取りにいった結果です。今年のサントリーは前半より後半が強いと思っていますが、そのように得点できましたので、数字には満足しています」

──後半の強さの秘密は?
「そこにこだわった練習をずっとしているので‥‥。フィットネスの強化ですね。それが試合で証明されることは何よりです。しんどいけれど、試合後半になるとどんどん参ってくるのでね」

──スクラムハーフのメンバー起用について、何か決めているのか?
「別にないですね。いろいろな組み合わせがありますから。次はどういう順番で出すか、ですね」

──スタンドはピシ選手で固定するのか?
「もう少し慣れてほしいです。チームに馴染んでくれば、違うオプションもあるかもしれませんが。‥‥慣らすことですね」

○佐々木隆道キャプテン
「本当に、ここに来るまで激しいトレーニングを積んできましたので、毎試合、すごく自信を持って臨めています。毎週、すごく楽しんでいます。勝ててよかったです」

──毎週、楽しいとは?
「僕自身は勝たなくてはいけないので、楽しむ余裕はありませんが、毎週、勝ててほっとしています。僕自身としては、去年の九電戦で怪我しているし、自分の中では特別な試合でした。楽しいといえば、向こうの10番(久木元選手)、6番(松本選手)(どちらも早稲田大学の同期)が出ていたので、楽しかったです」

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