トップリーグ第12節プレビュー

今週の見どころ感どころ
Week 12(12節)

長かったリーグ戦も残すところ、あと2節。上位争い、残留争い共に目が離せない展開になっている。今節も全国6会場で7試合が行われる。

注目は、「プレーオフトーナメント マイクロソフトカップ」出場を狙うトヨタ自動車ヴェルブリッツと、2季連続の全勝で一位通過を目指す三洋電機ワイルドナイツとの一戦だろう(1月11日(日)愛知・豊田スタジアム)。なかなか調子の上がらなかったトヨタ自動車だが、ウインドウマンス以降は4勝1敗と順調に勝ち星を重ねている。No.8菊谷、FL中山らの機動力あるFW陣で、接点で優位に立ち、得点力あるライダー、レアウェレらの高速BKで仕留めたい。対する首位・三洋電機ワイルドナイツは、試合を重ねるたびに安定感が増している印象。SO入江を軸にどこからでも仕掛けられるアタックは他のチームにとって脅威だ。ここにきてCTB榎本主将という大黒柱が戻ってきたこともチームに好影響を与えている。このまま、今年も全勝でリーグを走り抜けるのか。

もう一試合は、1月12日(月・祝)東京・味の素スタジアムで行われるサントリーサンゴリアス対東芝ブレイブルーパスの府中ダービー。前節マイクロソフトカップ進出を決めている両チーム同士の対戦だが、地元・府中のファンの前では負けるわけにはいかない。サントリーは、ベテランと若手のバランスが非常によい。前節の神戸製鋼戦では、SH田中がSO曽我部と組み、数々の好機を演出した。そのほか、早野らゲームの状況を冷静に分析できる選手がいるのも心強い。対する東芝ブレイブルーパスは、無尽蔵に走り続けるLO大野、SH吉田(朋)らがチームを牽引している。SOヒルも好調で得点に絡める動きができる。大外にはWTBロアマヌというインパクトプレーヤーがいる。大きくボールを動かして優位に進めたい。

その他にも注目カードが目白押しだ。1月11日(土)静岡県・ヤマハスタジアムでは、ヤマハ発動機ジュビロ対九州電力キューデンヴォルテクス戦が行われる。プレーオフ、日本選手権出場を目指すヤマハ発動機は、前節僅差の試合をものにして波に乗る。大型ルーキーFB五郎丸も安定した力を発揮し、大きな得点源となっている。けが人も戻り本来のヤマハのラグビーを地元ファンに披露したい。対する九州電力は入替戦回避のためにも、負けられない試合が続く。SO齋藤、CTBグレイ、アトキンソンらのディフェンスも安定しているだけに早めに得点し試合を優位に進めたい。

兵庫・ホームズスタジアムでは、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対横河武蔵野アトラスターズの一戦が行われる。前節大敗を喫した神戸製鋼は地元・神戸で巻き返しを図る。WTB大橋ら若手の奮起に期待したい。横河武蔵野は、トップリーグで揉まれることで一戦一戦力強くなっている。後は結果を残すだけ。佐藤主将の、言葉よりもプレーで示すリーダーシップにも注目だ。

東京・秩父宮ラグビー場では、NECグリーンロケッツ対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を開催。NECは、前節三洋電機戦で熊谷主将不在の間、獅子奮迅の活躍でチームを牽引していた箕内副将が負傷退場。大黒柱を欠く緊急事態だが、HO水山、CTB櫻谷らがチームを鼓舞する。対するコカ・コーラウエストは、前節敗れはしたものの強豪・東芝に対し攻撃の姿勢を貫き通し3トライを奪う猛攻を見せた。No.8山口主将、LO三根ら機動力あるFWを軸にNECを攻め立てたい。

翌12日(月・祝)大阪・近鉄花園ラグビー場では、近鉄ライナーズ対日本IBMビッグブルー、クボタスピアーズ対福岡サニックスブルースの2試合が開催される。
地元・大阪の大声援を背に戦う近鉄は、SH金・SO重光のHB団でゲームを組み立て、イエロメ、マイレーという突破型の両CTBで崩していきたい。対する日本IBMは、元気がない。結果如何では自動降格もありうる。チーム全員で乗り越え勝利を手にしたい。
TOP6を視野入れるクボタは、4トライ以上でボーナスポイントを手にしたい。前節はSOにドゥラームではなくベテラン伊藤で7トライを奪取。今節のSOにどちらが入るのかも注目だ。対する福岡サニックスは、後半戦に入って勝ち星がない。前半戦で見せたグラウンドを大きく使ったアタックを見たい。SO小野のキックでペースを掴みたいところ。

既にプレーオフトーナメントには、三洋電機、東芝、サントリーの3チームが出場を決めている。残る1枠に滑り込むのはどのチームか。そして、上位6チームに与えられる日本選手権出場権を得るのは、どのチームか。興味が尽きないジャパンラグビー トップリーグ2008-2009、今節も熱戦を期待したい。

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