7節 マッチ&会見リポート(横河武蔵野 29-26 日本IBM)

横河武蔵野アトラスターズ 29-26 日本IBMビッグブルー   横河武蔵野アトラスターズ 29-26 日本IBMビッグブルー   横河武蔵野アトラスターズ 29-26 日本IBMビッグブルー
マッチリポート
横河武蔵野アトラスターズ 29-26 日本IBMビッグブルー
(week7/2008年11月29日 at東京・秩父宮ラグビー場)

11月29日よりジャパンラグビートップリーグは、テストマッチ開催期間(ウインドウマンス)による中断期間が終了し、いよいよ後半戦第7節が始まった。秩父宮ラグビー場は快晴、無風、気温15度と絶好のコンディション。第6節終了時点では横河武蔵野アトラスターズ(以下横河)は最下位14位、日本IBMビッグブルー(以下IBM)は12位と苦戦している。
この両チームを含めた下位4チームの勝ち点差は6点以内で厳しいトップリーグ残留争いをしている。残留には両チームともに負けられない大事な試合である。
IBMのキックオフで試合開始。IBMのペースで攻め続けるがオフサイドを繰り返し得点できず。12分に横河はIBM陣30m付近で得たオフサイドからクイックスタートし最後はFL荒川が左中間にトライ、ゴールも成功。(7-0)。IBMはトライをとられた直後の16分に横河陣内でのラインアウトから右に展開し連続ラック攻撃とNo.8フィリピーネの突進からCTBキニキニラウに渡しトライ、ゴール成功(7-7)。IBMペースを取り戻すかと思われたが、20分過ぎからIBMのオフサイド、ラインアウトミスが続き、流れが横河に傾く。21分にはスクラムを基点としたライン攻撃で横河FB佐藤のトライ。ゴール失敗(12-7)。34分にはまたもIBMオフサイドからNo.8フィフィタの見事な中央トライ、ゴール成功(19-7)。ハーフタイム直前にIBMは猛攻するも横河良く耐える。横河はチャンスを確実に得点して前半終了。

後半は横河のキックオフで開始。開始早々IBMは横河陣内でのラインオフサイドを得てPGで得点。(19-10)。5分には横河は敵陣25m付近でのラインアウトを抜け出しPR糖盛のトライ、ゴール成功(26-10)。IBMは必死に食らいつき10分にキャプテンFB高のトライ、ゴール成功(26-17)。20分過ぎからお互い攻め手を欠きキックの応酬。IBMは16分、19分、32分に相手オフサイドにより手堅く3本PGを決めとうとう26-26の同点に追いつく。37分には横河は入れば勝ち越しのPGが惜しくもゴールポストに当たり得点ならず。両チームともなんとしても勝ち点が欲しいので最後までお互い攻め続けるも得点できず。ホーンが鳴る直前にIBM痛恨のノットロールアウェイの反則。中央40m付近のPGを横河WTG笠原が決めここでノーサイド。横河トップリーグでの待望の1勝を挙げる。これで下位4チームの勝ち点差が縮みますます残留争いが熾烈になり面白くなってきた。
この試合はどっちが勝ってもおかしくない試合であった。IBMは後半PGで小刻みに加点し追いついたが前半の失点が大きかった。横河はIBMの連続攻撃を執拗な守備で相手にミスを誘い得点させずにチャンスを確実に得点したのが勝因と思われる。
観客を多いに興奮させ、楽しませてくれた両チームの健闘を称えたい。

この試合を盛り上げてくれた皆さん有難うございます。選手入場時のエスコートキッズに横河には観客先着22名の子供達、IBMには田園ラグビースクールの生徒22名、キックオフ時にボールをセンターポイントまで運ぶデリバリーキッズを観客から1名の子供。
ハーフタイムには横河応援の成蹊大学チアリーダー部、IBM応援のポピンズの皆さんによりチアリーディングを楽しませてもらいました。ボールボーイには八千代ラグビースクールの皆さんにお手伝いいただきました。皆さん有難うございました。(新田武明)
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会見リポート
日本IBMビッグブルー
安藤ヘッドコーチ(右)、高主将
安藤ヘッドコーチ(右)、高主将

◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ
「ウインドウマンス明けで、約1ヶ月ぶりの試合でしたが、多くの観客の方々に足を運んでいただき感謝します。残念としか言いようがありません。前半にペースをつかめないまま横河に大差をつけられたのがすべてです。後半に、流れをIBMに引き寄せることができ、同点にまで追いついたが、最後の10分は横河の粘りに負けました」

──前半に、大きくリードされて、ハーフタイムに、選手に出した指示は?また、横河のチームの印象は?
「前半は、選手が自分たちを見失ったプレーをしていたので、選手のあせりを修正させるようにした。横河はトップリーグのこれまでの試合では勝利という結果は出ていなかったが、アグレッシブなチームだという印象だった。想定していたチームの弱みの点はかなり修正されていた」

○高忠伸主将
「トップリーグ前半の第6節までで、1勝しかできず、今日の横河戦は非常に大事な試合だったが、敗戦と言う結果がすべてです」

──横河のチームの印象は?
「特に後半は、タックルされた後など、ボールにしつこいプレーをされたのが印象に残ります」

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横河武蔵野アトラスターズ
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤主将
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤主将

◎横河武蔵野アトラスターズ
○レオ・ラファイアリ ヘッドコーチ
「トップリーグの前半6節で勝利を挙げられなかったが、ようやく7試合目で勝利することができてうれしい」

──スターティングメンバーでこれまで起用していなかったFL荒川選手(34歳)を起用したねらいは?
「ベテランの荒川選手は攻撃的なジャッカルが得意なので、起用したが、IBMのラン攻撃に対してのディフェンスなど、よく機能していた」

──第7節目で初勝利を挙げたが、トップリーグの中でチームが成長してきたことは?
「今日の試合では後半に、IBMペースとなってしまったが、選手が冷静さを失わず、ディシプリンをもったプレーを続けられたことは成長の証だ。今後の試合でさらにレベルアップしていきたい。これまで前後半の80分間、いいプレーが続くことがなかったため、ハーフタイムには、40分を10分×4回と考えて試合を進めていくように指示し、また、ウォームアップも入れた」

○佐藤幸士主将
「今日の相手には、ぜひとも勝たなければと、背水の陣で臨んだ。4トライでボーナスポイントもとれた価値のある勝利となった」

──今日の試合での収穫は?
「トップリーグでの強いチームとの戦い方に慣れていなかったが、今日、競り勝ったことで、今後、飛躍したい。今日の試合では、後半はIBMペースで横河のアタックになることが少なかったが、集中力が切れなかったのが良かった」

──最後の決勝となったペナルティキックについては?
「ロスタイムの決勝PGの前に、37分にPGを狙ったとき(不成功)は、祈る気持ちだった」

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