5節 マッチ&会見リポート(東芝 26-9 NEC)

東芝 26-9 NEC   東芝 26-9 NEC   東芝 26-9 NEC
マッチリポート
東芝ブレイブルーパス 26-9 NECグリーンロケッツ
(week5/2008年10月18日 at東京・秩父宮ラグビー場)

トップリーグ第5節は、これまで数々の名勝負を繰り返してきた東芝ブレイブルーパス(4勝/1位)とNECグリーンロケッツ(3勝1負/5位)が秩父宮ラグビー場で、8,114人の両チームの熱いファンの見守る中で対戦いたしました。好調の東芝は無傷の5連勝をかけ、NECは東芝に勝利して4強入りを狙いたい大切な試合です。

試合はNEC安藤選手のキックオフで試合が始まりました。
NECは開始早々東芝陣に果敢に攻め込むものの東芝の厚いディフェンスを突破できずにいたが、前半4分に東芝陣15m付近での東芝ペナルティにチャンスを掴み、SO(10)安藤選手がPGを狙い成功し先制した(0-3)。東芝も前半7分センター付近LOより早い展開の連続攻撃によりNEC陣に深く攻め込むも、自チームの反則によりチャンスを生かすことができず、前半18分にはラックでのハンドによりNECに再びチャンスを与えSO(10)安藤選手がPGを狙い成功した(0-6)。その後も両チームの激しい攻防が続くが決め手に欠け前半を折り返した。

東芝は後半5分にNEC陣GL前10m付近LOより連続攻撃を仕掛け、SO(10)ヒル選手のオープンサイドへの絶妙なキックパスを拾ったLO(5)大野選手がトライ、後半8分にも22m付近LOよりオープンサイドに展開し連続攻撃を仕掛けFL(7)中居選手がトライを奪い逆転(14-6)した。NECは後半13分にSO(10)安藤選手がPGを奪うもののここまで。東芝は後半27分センター付近ラックでターンオーバーしSO(10)ヒル選手のショートパントを繋げFB(15)立川選手が飛び込みトライ、後半38分にはCTB(22)ロアマヌ選手による連続トライを奪い勝利(26-9)し勝点5を奪い取った。
この試合のマン・オブ・ザ・マッチは東芝LO(5)大野 均選手に与えられました。
次節、東芝は日本IBMと対戦(25日/秩父宮ラグビー場)し、NECはヤマハと対戦(26日/千葉・柏の葉)いたします。(佐藤)
会見リポート
NECグリーンロケッツ
細谷監督(右)、箕内ゲームキャプテン
細谷監督(右)、箕内ゲームキャプテン

◎NECグリーンロケッツ
○細谷直監督
「開幕戦に負け、勝たなければ4位に入ることが極めて難しくなる試合で、危機感と自尊心を持って臨みました。前半は我々のペースで試合が運べたが、ラックシチュエーションでルーズになり、人を余られてしまいました。足が止まったのか、本来は運動量で東芝を上回らねばならない場面でしたが。トライ数が4対0ですので、完敗です」

──ハーフタイムは?
「前半の後半で順目のディフェンスが薄くなっていたので、2人目のディフェンスが絡めなかったら出て、ディフェンスラインを多くしてプレッシャーをかけようと。後半15分が勝負だと送り出しました」

──後半、テリトリーをとられ続けたが?
「結果的にキック処理のミスでトライを2つくらい獲られ、バック3のコミュニケーションがうまくいきませんでした。シュウペリのウィングでの起用は、春もやっていましたし、東芝さんの大きいバックスに対抗するため使いました。吉廣は調子も良かったし、フィールディングも良い選手なので起用しました」

○箕内拓郎ゲームキャプテン
「我々としては、東芝さんに勝てれば残りの試合、全部負けても良いと思って臨んだ試合でした。力不足でした。完敗です」

──東芝の調子は去年と違うか?
「去年と比べてうちのセットプレー、特にラインアウトの精度が悪く、優位に立てなかったと思います。東芝さんの接点の強さは、もちろん知っていましたが、後半、1対1でミスマッチができた穴を突かれて涌いてくるサポートにやられたという感じです。東芝さんはむしろ磨かれて強くなっているという印象です。前半はできていましたが、後半立ち上がりの10分で勝負あったと思います」

──前半は6-0のスコアだったが?
「我々のプランとしては、東芝さんは後半20分過ぎからの失点が多いので、前半は風上ということもあり、最悪でも同点か1トライ差ぐらいで終えて、後半逆転しようと考えていました。だが、勝っていて、かえって後半の立ち上がり、緩んだのかなと思います」

東芝 26-9 NEC   東芝 26-9 NEC   東芝 26-9 NEC
東芝ブレイブルーパス
瀬川監督(右)、廣瀬主将
瀬川監督(右)、廣瀬主将

◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督
「また、秩父宮に帰ってきて、たくさんのファンの皆様の前で素晴らしい試合をお見せすることができ、東芝の自信になる試合でした」

──ライバル意識は?
「過去、優勝したときもNECさんには負けた年もあり、前節までの調子は度外視してぶつからねばならないチームでした。1週間、最高のプレーをしようとやってきて、去年より成長できたと思います。前半を終わってスコアは0-6で、正直、自分たちのペースでないと感じていましたが、その中でペナルティのみに抑えていたのと、選手たちがハーフタイムに自信を持っているので、特にアドバイスすることなく送り出しました」

──順位は気にするか?
「今年の1節目、トヨタさんに勝って、このまま最後まで1位でいこうと話しました。東芝は4トライを獲る、攻めるラグビーをしたいと思います。そこに順位が付いてくればよいと思います。昨年まではドライビングモールで大量得点していましたが、今年はボールを動かしてトライを獲ろうとしていて、やろうとしていることが少しずつできてきました」

○廣瀬俊朗主将
「まず、お集まりいただいたたくさんのお客様に感謝申し上げます。九州電力との試合はすっきりしない勝ち方でしたので、気持ちよい勝利で、4トライで勝ち点5を取り、非常に満足しています。NECさんの前半の激しいプレーに僕たちも盛り上がれて、感謝しています。NECさんは前半、ギリギリで止めているという感じでしたので、80分攻めていればどこかで崩れると思っていました。攻めたり、守ったりの『辛抱』だったと思います。NECさんは5節目で、4節目まではなかった激しさで、もともとジャッカルのうまいチームですので、前半は後手を踏んだと思います」

──前半はノースコアだったが?
「正直、NECさんの『このプレーが怖い』という感じはしませんでした。本当は反則をしたくなかったのですが、次の試合への反省点です」

──勝ち点5だが?
「前半の感覚は、ぎりぎりのところで、ひとつ崩れればいくつも獲られるかとも感じていましたが、後半、1トライ獲って、だいぶ楽になって、最後にクリスチャンが出て、もう1トライというのは予想通りでした。試合前は三洋さんを意識しますが、始まってしまえば4トライ獲って勝ちたいという気持ちです」

──去年はシンビンからやられたが?
「試合中、中居がシンビンになって、『去年と一緒だ。東芝の進化を見せないと』と話し合っていました。進化を見せられて誇りに思っています」

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