ワールドファイティングブル 112-0 中国電力
(1月27日)
強風の中、風下のワールド先蹴でゲーム開始。ファーストコンタクトで、接点でのキープ力の違いを見せ付けるワールドは、4分ゴール前ラインアウトよりモールを押し込み、NO.8真羽がT(5-0)。7分にはゴール前20mラックから左展開、最後はHO本多が左隅にトライ(G成功12-0)。ここから堰を切ったようにワールドのトライラッシュが始まる。その原動力は力強く前進するFWと、能力の高いBKの舵取りを務めるSOウェブ。BKのコントロールのみならず、ウェブも自ら面白いように中国電力ラインの間隙を抜け、トライの山を築く(前半終了52-0)。
接点で劣勢の中国電力は、出足の早いDFでワールドのチャンスを潰そうとするが、ワールドの勢いを止めることができない。FW戦でも、NO.8庄島が力強いボールキープを見せるも、後が続かずチャンスを生かせない。
結局18T、11Gの猛攻でワールドが112-0で中国電力に圧勝した。が、BKが抜けた後、2対1の場面でしっかり取りきれないケースが2度、ノックオンやスローフォワードのケアレスミスが点差の割に見受けられる等、次戦への課題はプレーの精度を上げることが明確になったゲームでもあった。
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C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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近鉄ライナーズ 54-13 マツダ(1月27日)
強風且つ小雪の舞う中、風下の近鉄先蹴でゲーム開始。出足で勝る近鉄だが、手先がかじかむのか、ハンドリングエラーが目立つ。しかしながら、マイレー、四宮と攻勢のFWに後押しされ、効果的なゲインを繰り返す。5分マツダゴール前5m左中間スクラムを押し込んだ近鉄、最後はNO.8統悦がポスト下に飛び込みT(G成功7-0)。FW戦で圧倒する近鉄に対し、ラインアウトミスを繰り返すマツダ。自陣に釘付けとなりFW戦の劣勢そのままに点差をジリジリと広げられる(前半26-0)。前半終了間際から、NO.8トンガを核に、前進しだしたマツダは、後半開始直後の43分PGを返し反撃に転じる(26-3)。
過去2年の悪夢がよぎる近鉄を救ったのは、やはりFW。49分マツダボールを奪ったLO5侍バツベイを起点に、左右に揺さぶり、最後はマツダゴール前20m中央ラックより、CTBイエロメ-WTB坂本と繋いだTで勝負の大勢を決した(G成功33-3)。その後、集中力をやや欠いた近鉄の間隙を突き前進するマツダであったが、いかんせんFW力の差は歴然、54-13のスコアで近鉄の軍門に下った。これで、過去2年トップチャレンジ1での連敗を4で止めた近鉄が、3年ぶりのトップリーグ復帰をグッと引き寄せた。
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勝利チーム監督コメント
◎ワールド ファイティングブル ○南英雄監督 「今日の試合は、BKのコミュケーションなど、プレーの精度を上げるための戦いと思っていました。相手もいるのでミスは当たり前、近鉄戦で犯したミスより数を少なくすることを目標にした。選手にも少なからず何処かにプレッシャーはあったが、切り替えをしなければいけない。よく戦ってくれたと思う。フィフティーフィフティーのパスミスが少なかったが、ディフェンスの機会が少なく低いタックルがなかった。後半一発で倒すことを指示した。セコム戦に向けて準備をする」
◎近鉄ライナーズ
○中谷誠監督
「FW戦で行くことは決めていた。勝利といってもしんどいものがあった。選手にはタガが緩まないよう、試練、心の強さを強調してきた。ワールド戦以降も一日一日を大事にしてきた。マツダによいトライもされている。反省するところはもう一度引き締めて10日の試合で決めたい」
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