プレシーズンリーグ プール戦 第2節マッチサマリー(神戸製鋼 19-5 NTTドコモ)
(写真:吉田貞雄)
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神戸製鋼コベルコスティーラーズ 19-5 NTTドコモレッドハリケーンズ プレシーズンリーグ プール戦 第2節 プールC プレシーズンの初戦を白星発進した両チームを、2300人の広島を始めとした中国地方のラグビーファンが迎えた。バックスタンドに陣取った応援団のチームカラーが、開催地広島カープの赤を想像させる。 序盤、両チームとも中盤でのキックを交えた探り合いが続く。NTTドコモは、仕掛けていくところでは何度もフェーズを重ねるが、神戸製鋼の固い守りを崩せず大幅なゲインは難しい。一方、神戸製鋼もバックスの展開から時折、大きくゲインをする場面をつくるが、最後はノックオンもあり、得点できない。 試合が動いたのは、前半21分。神戸製鋼がPKから得たゴール前右22mラインアウトからモールを形成。サイドを幾度か攻めたあと、バックス勝負。ラックから素早く左に展開し、WTB今村が左スミにトライした。 後半開始早々3分、NTTドコモは、自陣10m付近の左スクラムにおいて、ブラインドから入ってきたゲームキャプテンWTB茂野がうまくスペースをついて大きくゲイン。22mL内に入ったところで、中央ラックから左に展開して、最後はFL川田が左スミへトライ。試合を振り出しに戻した。 その後15分近く、前半と同じように、中盤での攻防を中心に、お互い敵陣ゴール前まで迫る場面もあるが、やはり最後はミスや反則で得点は動かない。ボールを保持する時間は、NTTドコモの方が比較的長いが、神戸製鋼のディフェンスに隙を見つけることができない。そこで、両チームは選手を入れ替えながら、局面の打開を図る。 選手入れ替え直後の17分、中央でのNTTドコモのスクラムに圧力をかけた神戸製鋼は、こぼれ球を足にかけ、大きくゲインする。そのままボールを拾ったCTB南橋が左スミにトライ。 だが、NTTドコモは、崩れることなく、中盤でのセットプレーやキックのカウンターから、しつこくフェーズを重ねながらスペースを探す。しかし、ゴールラインは遠く、ノーサイドとなった。 ● 記者会見ダイジェスト ●
NTTドコモレッドハリケーンズ 下沖監督(右)、茂野ゲームキャプテン 下沖正博監督 「勝ちにこだわったが、神戸のディフェンスの前にうまくトライを取れなかった。しかし、選手は、一つひとつのプレーに真剣に取り組んだ。指導者として感謝したい。今日の課題を修正し、次に臨みたい」 茂野洸気ゲームキャプテン 「課題をやりきることはできたが、しんどくなったときにミスが出た。しかし、ネガティブに捉えるのでなく、次のクボタ戦に向けて、しっかり準備したい」 神戸製鋼コベルコスティーラーズ クッツェー ヘッドコーチ(右)、橋本キャプテン アリスター・クッツェー ヘッドコーチ 「今日は、フィジカルな戦いで、どちらのチームも良かった。ディフェンスをしている時間が長く、地域を取られる場面もあったが、我々のディフェンスを誇りに思う。しかし、プレッシャーのないところでのアタックミスはあった。また、セットピースを改善する余地がある。しっかり勝つカルチャーを浸透させていきたい」 橋本大輝キャプテン 「アタックでのミスが多かった。ディフェンスは良かったが、ミスについては来週にかけての課題」 ──主力選手を欠くなか、セットピースの具体的な改善策は? クッツェーヘッドコーチ 「プレシーズンリーグは、選手層を厚くするための戦い。残っている選手にも、代表と同じレベルを求めている。また、怪我の選手もいるが、それは、トップリーグでもありうること。そのなかで戦っていかねばならない。練習で修正して、上積みしていく余地がある」 マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ6番、橋本大輝選手
(記事:藤田憲弘 広報担当:藤田憲弘) |