トヨタ自動車 ヴェルブリッツ |
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34 |
合計 |
25 |
17 |
前半 |
18 |
17 |
後半 |
7 |
5 |
勝点 |
0 |
5 |
総勝点 |
0 |
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NEC グリーンロケッツ |
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トヨタ自動車ヴェルブリッツ 34-25 NECグリーンロケッツ
プレシーズンリーグ プール戦 第1節 プールA
2015年9月5日(土)13:00キックオフ/岩手・盛岡南公園球技場
秋の風がさわやかな盛岡南公園球技場には、今年も3000人を超えるラグビーファンが集まった。年に一度のトップリーガーの熱い試合に期待し、さらには9月18日から開催されるラグビーワールドカップへの特別な思いも手伝って、例年以上にファンの熱気がスタンドからピッチに伝わって来た。
注目の第1試合はトヨタ自動車ヴェルブリッツ対NECグリーンロケッツ。岩手のファンは一人の選手を温かい声援で迎えた。
NECのスタンドオフ10番、サム・ノートンナイト選手である。
昨シーズン釜石シーウェイブス戦士として活躍し、悲願のトップリーグ昇格まで後1勝。トップリーグ入替戦まで戦い切った勇姿を、岩手のファンは忘れてはいなかった。
その、サム・ノートンナイトのキックオフで始まった試合は、格上とみられるトヨタ自動車を相手に、NECがSOノートンナイトを主軸としてグランドを広く、縦横無尽の戦いを積極的に仕掛ける。トヨタ自慢のセットプレー、スクラムにも冷静に対応していった。
前半8分NECが劣勢のモールから一瞬の隙をついて俊足WTB11番 首藤甲子郎が左ライン際を抜け出しファーストトライで会場を沸かせる。
トヨタ自動車は序盤は硬さがみられ、相手22m付近に攻め込むがミスを繰り返しチャンスを逃し続けた。12分にはNo8安藤泰洋が危険なプレーでシンビン一時的退出。
しかしその劣勢の中でもゲームキャプテン滑川剛人を中心に修正し、トライを取りきれるのがトヨタの地力。CTB13番イェーツスティーブンは時に冷静に、時にアグレッシブにNECに対応。
17分、22分とトヨタ自動車の連続トライで逆転。NECもひるまず風上をうまく使い、27分・33分とノートンナイトのPGや、35分FB15番 吉廣広征のトライでトヨタを再逆転、17-18の接戦で前半終了。
トヨタ自動車の滑川ゲームキャプテンはハーフタイムに「風下の前半のことはネガティブにとらえずに、後半は風上で一人一人が自分の役割を明確にやりきろう」と選手を鼓舞。
徐々に足の止まったNECの隙も見逃さず、安定したスクラムとラインアウトで攻略。
中盤はほぼ、トヨタ自動車がNEC陣営で試合を支配。
33分にNECのノートンナイトがインターセプトからの華麗な60メートル独走トライで見せ場を作ったものの、37分にはNECの手痛い反則から得たPGを10番の文字隆也が冷静に決めて、食い下がるNECを突き放し、初戦を白星で飾った。
MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、攻守ともに安定した活躍を見せたトヨタ自動車ヴェルブリッツCTB13番 イェーツスティーブンが獲得した。
● 記者会見ダイジェスト ●
NECグリーンロケッツ
相澤総監督(左)、瀧澤キャプテン
相澤輝雄総監督
「2019年には岩手でラグビーワールドカップが開催されますし、多くのファンが会場に来てくださってとてもうれしいです。
夏の合宿の練習試合ではトヨタさんに焦り負けて大敗しました。
それに比べると、今日は善戦、いい戦いをしたと思います。
トヨタさんのフィジカルを活かした強烈なランを止められなかった。スコア差はかなり縮まってきたので、これからまた練習し、11月からの本番でリベンジしたいと思います」
瀧澤直キャプテン
「岩手のとてもいい環境で、多くの観客の中でラグビーをできたことが嬉しく、楽しく、今日の環境に感謝します。
今日の試合は悔しいし納得がいきません。トヨタさんは合宿で大敗して多くの課題を突き付けられた相手です。
スクラムコントロールもできたし、プレッシャーもかけられた。手ごたえがありました。
しかし、結果、ペナルティーが多くなり、判断ミスもあり、自陣での戦いが多くなってしまいました」
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
菅原監督(右)、滑川ゲームキャプテン
菅原大志監督
「今日の公式戦で、いままでの練習や練習試合でやってきたことをゲームで出しきることをテーマにしました。意図したプレー、狙い通りのプレーがかなりできていたと思います。
セットスクラムも安定していたし、自慢のフィジカルを活かしたモールでのトライもあったので良いスタートがきれたと思います。
選手たちが、セットプレー、スクラム(の安定)、順目順目で、という、トヨタのハードワーク・ベースをきちんと作ろうというところが要所要所に見ることができました。
今日の試合も前半のプレーの修正、ディフェンスの修正など、練習でやってきたことが試合でシンプルに出せたと思います。ミスを減らし、プレーの精度をこれから上げていくのが課題です」
滑川剛人ゲームキャプテン
「今日の試合は例年と違いプレシーズンリーグという新しい位置づけだったので、モチベーションの持っていき方がとても難しかった。
(公式戦ではあるが、勝ちにこだわるだけでも無い)
そこで『トヨタらしいハードワークをやろう!』を今日の試合のテーマとした事により、一人一人の目的が明確になり、結果として試合に勝てました。
前半は風下で苦労しましたが、それをネガティブにとらえずに、後半の風上でやるべきことを明確に、何をすべきか考えました。ポジティブに考えることが勝因になったと思います」
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