NTTコミュニケーションズ、好ディフェンスで逆転勝利、2勝目。リコーは開幕4連敗
前半、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスはFWでの確実なマイボール獲得からSO君島、CTBツイランギを軸にした多彩なバックス攻撃。一方、リコーブラックラムズはFLカウヘンガ、CTBオリフィエが作ったポイントからの2次攻撃での得点を狙うが、両チームともゴール前でよくタックルし、トライを許さない。ゴール前のディフェンス側のミスでのペナルティを、双方のチームがPGで得点し、NTTコム3-6リコーと、リコーのわずかなリードでのハーフタイムとなった。
試合が動いたのは後半早々。数少ないトライチャンスをものにしたのはNTTコムだった。後半5分、ラインアウトからのバックスのアタックでCTBツイランギなどが数次に亘りポイントを作り、FWの選手がゴール前に迫る。ゴール前のラックから出たボールをSH鶴田-SO君島-CTB山下と右に回し、最後は山下からの飛ばしパスを受けたWTB小川が右中間にトライ(ゴール不成功)。NTTコミュニケーションズが8-6と逆転した。
その後も、双方のチームともよく攻め、よく守る展開だった。NTTコムのアタックに対しリコーのフィフティーンもよくタックルしていたが、ディフェンスでのミスでのペナルティを、後半14分・後半23分とNTTコムSO君島が確実にPGを入れ、14-6とリードを伸ばした。
リコーもSHに池田を、CTBにキニキニラウを投入するなどして、何とか流れを変えようとするが、最後までNTTコムフィフティーンのディフェンスの「足」は止まらなかった。
後半37分、リコーのアタックに対してNTTコムのディフェンスがハイタックルのペナルティを犯した。リコーは、このPGを、この日、久しぶりにCTBに入っている河野が冷静に決め、14-9とワンチャンスで同点・逆転となる点差まで詰めた。
残り3分。リコーにとっては、プレーを継続し、逆転につなげるトライを取りたい。NTTコムにとっては、決してリコーにボールを渡さず、攻め続けたい。NTTコムは後半39分に得た、距離のあったPGチャンスを狙わず、しっかりタッチからマイボールラインアウトとし、この日、安定していたラインアウトでしっかりLO木曽がボール獲得し、SH岡がノーサイドのホーンと同時にボールをタッチに出し、ノーサイド。NTTコムがリーグ戦序盤での大事な試合を接戦でものにした(NTTコミュニケーションズ14-9リコー)。
リコーはこれで開幕4連敗。チームの形としては決して悪くはないが、昨年のチームに比べ、トライを取り切る得点力が少し劣っているのが気にかかる。(正野雄一郎)
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