2節 マッチサマリー(近鉄 34-13 福岡サニックス)

近鉄ライナーズ 34-13 福岡サニックスブルース
【week2/2012年9月8日(土) at 大阪・長居第2陸上競技場】

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C:2012, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

先週、阪神ダービーで神戸製鋼に敗れはしたがチーム状態が良い近鉄、対する福岡サニックスは九州ダービーで九州電力に勝利し勢いを持続して迎える第2節の一戦。

前半、サニックスのキックオフで試合開始。序盤、サニックスはキックでエリアを進め、近鉄は自陣からの展開で試合が進む中、徐々に近鉄FWが密集にプレッシャーをかけ、8分、サニックスの反則から近鉄は素早く展開、ゴール前10m右中間ラックから左展開し最後はキャプテンFB高がトライ、12番 CTB大西のGKも決まり7-0と先制する。
サニックスもすかさず14分に得た反則をSO田代がPGを決め7-3と詰め寄る。この後、近鉄もPGを決め10-3となった中盤の22分、サニックスの13番 CTB濱里(耕)が自陣10mL付近で近鉄が左ライン展開するボールを狙いすましたようにインターセプト、そのまま中央にトライ、ゴールも決まり10-10とシーソーゲームの様相を呈す。

ナイターとはいえ蒸し暑さの中、プレーヤーは汗でボールが手につかないこともしばしば見うけられた前半終盤の32分、近鉄はFWがラックでのターンオーバー、ピックアンドゴーで前進。サニックスの反則を誘うと、ゴール前10m右中間からショートサイドへ右展開、14番 WTBギアからのリターンパスを13番 CTBイエロメが右中間にトライ(ゴール)、17-10で前半を折り返す。

後半も近鉄はグランドを広く使う試合運び、サニックスもキックで応酬するが、先に得点したのは近鉄。8分、ゴール前22m左中間ラックから右展開、ラインに参加していたHO太田から内に切り返したパスを1番 PR豊田がとり、タックルをかわしインゴールに持ち込んでトライ(ゴール)、24-10とする。この後サニックス、近鉄とPGの応酬があり、14点差のまま試合は終盤へ進み、終了間際の36分、近鉄はラインアウトからモール、ラックで攻撃、途中出場のNO8ラトゥイラが左中間にボーナスポイントの4トライ目を挙げ(ゴール)、34-13とサニックスを突き放してシーズン初勝利を挙げた。

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、トップリーグ初出場で初トライを挙げた近鉄のPR豊田大樹が選ばれた。
試合終了後、サニックスのFB古賀龍二選手に対しトップリーグ100試合出場のセレモニーが行われた。家族から記念の花束が贈られると、観客席からも盛大な拍手で祝福された。

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会見ダイジェスト
福岡サニックスブルース
左から杉浦ゲームキャプテン、藤井監督、古賀選手
左から杉浦ゲームキャプテン、藤井監督、古賀選手

■福岡サニックスブルース
藤井雄一郎部長兼監督

「古賀選手の100試合記念試合を勝利で飾りたかった。前半は相手に離されないようについて行って、後半で追いつきたかったのだが、後半逆に突き放されてしまい、結果として点差が開いてしまった。まだ、2節を終えたばかりなので、これからの試合に向けて修正していきたい」

杉浦敬宏ゲームキャプテン

「前半は、我慢して離されないようについて行った。そして、後半で差をつめて行きたかったのだが、相手DFのプレッシャーが強く思うように攻撃できなかった。今日の結果を踏まえて、これから修正していきたい」

古賀選手(TL100試合記念)

「100試合記念のことは、正直あまり意識していなかった。私個人の記録よりもチームが勝つことが大事だと考えている。したがって、今日は100試合出場記念の喜びよりも試合に負けたことが悔しい。これからチームのみんなと一緒に、チームを立て直していきたい」

──ハーフ・タイムでどのように戦い方を変えようとしたのか?

藤井部長兼監督
「夏から近鉄の調子が上向きだというのは分かっていたし、今日は、ベストのメンバーで来るであろうというのも予想がついた。したがって、前半は離されないようについていき、後半にこちらのペース・アップを図ろうとした。より積極的にボールを回そうとしたのだが、ブレイクダウンから良いボールを供給することができなかった。前半キックでエリアを獲るようにしたのだが、もっと積極的に回していっても良かったのかなと今は思っている。

──これからの課題とは何か?

藤井部長兼監督
「暑さのせいなのか、ボールが手についていないという感じだ。ブレイクダウンからもっとクリーンにボールを出して、素早く展開するようにしないといけないと思う」

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近鉄ライナーズ
前田監督(右)、高キャプテン
前田監督(右)、高キャプテン

■近鉄ライナーズ
前田隆介監督

「多くのファンに、足を運んでいただいた、まず、そのことに感謝を申し上げたい。今日の試合の印象としては、流れを引き寄せられるところで、自分たちのテンポが噛み合っていないという感じだ。その結果、苦しい状態で後半を迎えることになった。ただし、後半、食い込まれはしたものの、勝利を手にすることができた。勝ててホッとしているというのが正直なところで、勝ててうれしいと思ってい」

高 忠伸キャプテン

「とにかく勝つことができたことが素直にうれしい。それが全てだ」

──前半、リードしていたのにパス・インターセプトで同点にされた。その時の気持ちはどうだったのか?

高キャプテン
「陣形を崩されたトライではないので、全員アンラッキーだったという受け止め方で、皆前を向いていた」

──今日の試合の良いところ、悪いところは何か?

前田監督
「4トライ以上のボーナスポイントを挙げての勝利は大きいと思う。プラン通りの戦い方もできていたし、特にDFは良く機能していた。しかし、80分という時間の中で、自分達のミスで有利な流れを引き寄せることができないという局面が見られたので、瞬間での判断や個々のプレイの精度を高めていく必要は感じている」

──今シーズン初めてのトライを挙げたキャプテンの感想は?

高キャプテン
「トライをとって当たり前というボールが回って来た。しかも相手DFは、外に流れるような体勢だったので取りきれた」

──次節以降に向けてどのように取り組もうと考えているのか?

高キャプテン
「確かに反省点や課題というのは多いと思う。しかし、今夜はまず勝利の美酒を味わって、明日以降、監督や他のコーチングスタッフから厳しい指導を受けると思うので、それを真摯に受け止めて、これからのシーズン、ポジティブに立ち向かっていきたい」

(記事:山林右二、蜷川善夫、村島博 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)

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