11節 マッチサマリー(近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ)

近鉄ライナーズ 38-33 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
【week11/2012年1月22日(日) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ   近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ   近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ   近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ   近鉄 38-33 NTTコミュニケーションズ
C:2012, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

レギュラーシーズン第10節を終え、6勝4敗6位の近鉄、前節リーグ首位のサントリーに敗れたものの、後半4トライの追い上げを見せた勢いでホームでの試合に挑む。対する4勝5敗1分9位のNTTコム、前節でリコー相手にシーソーゲームの末無念の引き分け、何とか順位を上げたいこのゲーム。正月にしては穏やかな陽射しが差し込む近鉄花園ラグビー場に、赤・紺の段柄ジャージの近鉄応援団と黄色のビブスをつけたNTTコムの応援団に加え多くのラグビーファンが詰めかけた。

前半NTTコムのキックオフで試合が開始され、手の内を探りあう序盤の5分、NTTコムはゴール前30m中央ラックから右展開、SOウィングが内側のNo.8マーフィーに繋いでディフェンスを破りポスト左にトライ、ゴールも決め0-7と先手をとる。
近鉄もすかさず8分、ゴール前10m右中間ラックから左展開、左LOトンプソンがオフロードパスを左CTB大西に渡し中央にトライ(ゴール)、同点に追いつく。

前半は近鉄FWタウファやトンプソンの体を張ったプレーとSO重光のゴールキック、NTTコムは、巨漢の右LOロスのディフェンスラインを突破するプレーやFB栗原のペナルティキックにファンの目が引き付けられる展開で、近鉄は3トライ3ゴール、NTTコムは2トライ2ゴール2PGと得点を重ね、21-20と近鉄が1点のリードで前半を終える。

後半、先取したのは近鉄。2分、ゴール前10m中央ラックから左展開、右WTBギアのオフロードについたSO重光がパスを受け左中間にトライ、自身でゴールも決め28-20と引き離しにかかると、NTTコムもしぶとく6分、FB栗原の3本目のPG、9分にはゴール前22m右中間ラックから左展開、右CTBネルの飛ばしパスにキャプテン左WTB友井川が左隅にトライを挙げ、28-28の同点に追いつく。

この後、近鉄が1PGを加え31-28とした中盤19分、近鉄押し気味にゴール前まで迫り、左中間ラックからのこぼれ球をNo.8田中がショートサイド左へ、FB高から左WTB坂本に繋がり左隅トライ。SO重光が難しい位置からゴールを決め、38-28と試合の流れを掴む。しかし、NTTコムも29分にゴール直前まで迫り、インゴールでのタッチキックをチャージダウンしSOウィングが押さえ38-33とし、勝利を期して必死の追いすがりを見せるが果たせず、5点差のまま近鉄が逃げ切った。
マン・オブ・ザ・マッチには、近鉄SH金哲元が選ばれた。(大阪府協会 山林右二・蜷川善夫)

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会見ダイジェスト
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
大沼監督(右)、友井川キャプテン
大沼監督(右)、友井川キャプテン

◎NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
○大沼照幸監督

「多くのサポーターや会社関係者の方々にご声援いただき、ありがたかった。ゲームは残念な結果となったが、勝ち点を2ポイント得られたことを前向きにとらえたい。プレーヤーはフィジカルが激しい近鉄によく対抗したが、若干受けてしまった感がある。得意のセットプレーで精度を欠いたことも敗因のひとつだが、次節に向けて前向きに準備を進めたい」

○友井川 拓キャプテン

「大勢のファンにご声援いただき、うれしい限りだった。ゲームは近鉄の強いボールキャリアを一発で止められなかったことが大きな敗因。前で止められず、簡単なトライを許してしまった。とはいえアタック面で成果が出ているので、残り試合に向けしっかり準備したい」

──近鉄の揺さぶりに対応できなかったのか、1対1のフィジカル面で劣ったのか。

○友井川キャプテン
「1対1の局面で、上へタックルに行き倒しきれず、結果、受けてしまったということ」

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近鉄ライナーズ
前田監督(右)、高キャプテン
前田監督(右)、高キャプテン

◎近鉄ライナーズ
○前田隆介監督

「近鉄グループやファンの方々の大声援に感謝申し上げたい。1点差でも必ず勝つ準備をして来た。厳しいゲーム内容だったが、勝ててホッとしている。残り2節、強敵揃いだが、積極的にチャレンジしたい」

○高 忠伸キャプテン

「多くのサポーターの前で勝つことがなによりの喜びだった」

──前半の苦戦について。

○前田監督
「ブレイクダウンで人数をかけてしまい、反則も多くペースを掴めなかった」

──攻撃面について。

○前田監督
「サントリー戦で手応えを感じていたが、ピンチゾーンからでも積極的にチャレンジできたことを評価したい。継続を意識する余り、無理をした面は反省材料だが」

──後半残り4分、自陣ゴール前相手LOの場面を振り返って。

○高キャプテン
「FWの力からして特に心配しておらず、最後はボールキープできると信じていた。(粘り勝ちできた)今日の結果はチームにとって大きな財産になる」

──接戦で終わった前半、ハーフタイムの指示は。

○前田監督
「前半、反則数の多さだけが不安だった。前半の出来は悪くなかったので、後半に向け、レフリーとしっかりコミュニケーションをとり、反則数を減らすよう指示した」

──次節のパナソニック戦に向けて。

○前田監督
「自分たちのアタックをすれば必ず得点できる。継続を意識し、アタックの時間を増やしたい」
○高キャプテン
「相手がどこであろうと自分たちのスタイルを貫くパナソニックに対し、近鉄も自分たちの強みをもってしっかりチャレンジするだけ」

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