トップリーグ 2017-2018 第7節 レポート(リコー 6-12 トヨタ自動車)

ジャパンラグビー トップリーグ 2017-2018 第7節
2017年10月7日(土)14:00キックオフ/岩手・いわぎんスタジアム
リコーブラックラムズ 6-12 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

盛岡開催のトップリーグでは久方ぶりの大雨。会場の「いわぎんスタジアム」から眺められる岩手の象徴「岩手山」の姿も全く見えず。そのような天候の中、スタジアムの特設会場ではワールドカップ2年前イベントが開催され、ワールドカップの象徴「ウェブ・エリス・カップ」を一目見て、一生の記念に心に焼き付けようという熱心なラグビーファンや家族連れが大雨の中たくさん駆け付け、関心の高さをうかがわせた。

トップリーグの試合前にはトヨタグループである日野自動車が釜石SWに勝利。バッドコンディションの中、熱戦を繰り広げた両チームにも大きな声援が送られた。そして、いよいよトップリーグ公式戦。3400人をこえる観客による、雨と寒さを忘れるほどの熱烈な応援合戦の中キックオフ。

現在、両カンファレンスで3位のトヨタとリコー。リコーは前試合でNECに競り勝ち、トヨタはクボタに対して40失点。トヨタは昨年も同じいわぎんスタジアムでリコーに1トライ差で逃げ切っており、ことしこそ!というリコーファンの大きな声援が選手を後押し。

前半のリコーはスクラムも安定しトヨタスクラムに対応。開始早々からトヨタの反則を誘い、トヨタから移籍したロビー・ロビンソンのペナルティーキックで先行。その後のトヨタは厚いディフェンスでリコーバックス陣の攻撃を止めるも、フォワード・バックスともにたびたび反則を犯し、リコーに得点のチャンスを与えてしまう。36分には再びペナルティーゴールでリコーが6点リード。
前半終盤でどうにか流れを変えたいトヨタは縦への突進からリコーの隙をつき、ライオネル・クロニエがドロップゴールで反撃。ホーン寸前にリコーの反則でもらったチャンスをしっかりとクロニエが決め追いつき、前半はお互いノートライの6-6で終了。

雨もやみ無風の後半。
選手層に勝るトヨタがじりじりとリコーにプレッシャーをかけていく展開。
前半はスクラムでもトヨタに対抗していたリコーだが、時間が経つにつれ、トヨタのプレッシャーの前に反則を重ね、19分、25分とクロニエがPGを大事に決めて6-12。

焦りの見えるリコーに対してトヨタは無理せず落ち着いて対処し、試合終了。
リコーは今年も紙一重のところでトヨタの壁を越えることができなかった。
ジェイクホワイト監督が「戦いとしては美しくはないが、最後には勝つというトヨタの伝統的な勝ち方ができた」と、試合後に語ったように、まさに上り調子のリコー相手に勝ちをもぎ取る戦いとなったこの一戦。しかし、この戦いを楽しみに一年待っていた岩手のファンは、両チームの緊張感の切れない攻防に惜しみない拍手を送った。
マン・オブ・ザ・マッチには、スクラムで大活躍した1番の吉田康平選手が選出された。

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