トップリーグ 2017-2018 第7節 レポート(NEC 15-35 ヤマハ発動機)
ジャパンラグビー トップリーグ 2017-2018 第7節
2017年10月8日(日)13:00キックオフ/秋田・あきぎんスタジアム
NECグリーンロケッツ 15-35 ヤマハ発動機ジュビロ
NECグリーンロケッツ
ピーター・ラッセル ヘッドコーチ
「前半、ゴール前に攻め込みながら、TMO判定によりペナルティーとなったプレーが残念でした。ダブルムーブメントでノートライという判定でしたが、ボールをグラウンディングした松浦選手を相手選手が後ろに引き戻したプレーのようにも見えました。
敗戦とはなりましたが、ヤマハさんを自由に動き回らせないためのプランは概ね遂行できていたし、パフォーマンス的にも選手たちは誇りを持っていいと思います。
今日の試合の振り返りとマインドセットをしっかり行って、来週のクボタ戦に向け準備していきたいと思います」
瀧澤直キャプテン
「トップリーグは秋田では初開催とのことですが、子供達も大勢いる満員のスタンドの中で、芝生の状態も天候も良く、最高の環境とコンディションのもとでプレーできたことはたいへん嬉しく思います。地元の皆さんに感謝します。
ゲーム内容としては、いいディフェンスを継続していながら相手に簡単にボールを渡してしまったり、ヤマハさんの強いスクラムに対してよく組めていたスクラムもあったが、ペナルティーを取られたりと…、この辺を今後修正していかなければならないと思います。
満足できる面もあった試合ですが、結果がついてこなかったので、反省点は修正し、良かった点は再度実践できるよう、次戦に向けチーム作りをしていきたいと思います」
──前半、拮抗したまま最後にトライされ3-14での折り返しとなったが、どう見ているか。
瀧澤キャプテン
「自陣での防戦時間が長かった分、ハードなスクラム戦でFWの足が鈍ったとか、いろいろな見方はあると思います。ただ、あそこをしのぎ切って、後半開始早々の我々のトライで逆転という展開になっていれば、ゲームの流れは変わっていたかもしれません」
──シーズンも折り返しとなるが、前半の総括としては?
瀧澤キャプテン
「今シーズンは、ディフェンスは粘り強くできていて、相手を比較的ロースコアに抑えるゲーム運びはできていると思います。この点が昨シーズンから進歩しているところですが、一方で、ディフェンスの時間が長いということにもなります。これを減らして、いかに勝ちにつなげるかが課題だと思います」
ラッセル ヘッドコーチ
「ちょっとした状況判断のミスで相手にボールの支配を許し、接戦を落としたゲームもありました。そうした部分を修正していきたいと思います」
ヤマハ発動機ジュビロ
清宮克幸 監督
「秋田初開催のトップリーグでしたが、スタンドもほぼ満員でしたし、秋田のファンの方々が声援を含めて非常にいい会場の雰囲気を作ってくれて、選手達もやりやすかったのではないかと思います。
勝ちはしましたが、内容としては、自分たちからゲームを難しくしてしまったというのが率直な感想です。この試合で初めて起用したメンバーもいましたが、それを支えるべきベテラン達が、想定外のプレーで彼らを惑わせてしまったり…。こうした支えるべき選手達がもっと的確なプレーをしていれば、計算通りの試合運びになっていたと思います。
西内勇人 ゲームキャプテン
「秋田のいい環境のもとでプレーできたことを嬉しく思います。たくさんのファンの声援が、自分たちの力にもなりました。こんなにラグビーファンが多いとは思いませんでした(笑)。
試合としては、自分たちのスタイルを実践することができず、監督からもあったように難しい状況を作ってしまいました。特にセットプレー…ラインアウトでミスが続いたのが大きな反省点です」
──今日のゲームのポイントを挙げるとすれば?
清宮監督
「スタンドオフに、この試合がデビュー戦となる石塚選手を起用しました。出身校は成城大学で、上位リーグの大学出身者ではありませんが、こうした選手が、トップリーグの、上位のチームでジャージを着てプレーしたという点は意義あることだと思います。
初出場でプレッシャーもあり、相手の当たりもきつかったと思いますが、終始身体を張ってプレーしていたことは大いに評価したいところです。可能性のある選手であり、今後も育てていきたいと思います」
──西内選手に。ゲームキャプテンを務めた感想は?
西内ゲームキャプテン
「自分が身体を張るべきところでできなかったり…いろいろ反省点があるので、しっかり修正して、いいチームの流れを作っていきたいと思います」
──地元では「ラグビー王国」の復活を願う声が大きい。秋田のファンや関係者に向け、何かメッセージは?
清宮監督
「伝統の秋田工業をはじめ、関東などの大学に進んでプレーする秋田の出身者は今も多いし、それぞれが活躍していると思います。子供をもつ我々世代の大人たちが、引き続き情熱を持って子供達を育てていくという、地道な努力の継続が大事だと思います。大学で上の舞台に立った選手たちが故郷の名前を背中に背負って活躍する、それを見て故郷がまた熱く盛り上がる…そういう好循環をうまく生み出せればいいのではないかと思います」