トップリーグ 2017-2018 第3節 レポート(サントリー 27-24 ヤマハ発動機)
ジャパンラグビー トップリーグ 2017-2018 第3節
2017年9月2日(土)16:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
サントリーサンゴリアス 27-24 ヤマハ発動機ジュビロ
ヤマハ発動機ジュビロ
清宮克幸監督
「今日の試合は最後にはあのような結果になり、『負け』はつきましたけれど、選手の胸には『負け』はないと思います。試合には負けましたが、選手たちは成長した姿を見せることができました。 これからシーズンは長いので、自信を持って一歩先に進める敗戦だったと思います」
「このような試合で苦しい思いをすることを通じて、選手には化学変化をしてほしいと思います。もう少し変わらないと日本一にはなれません。今のままだと、次も勝てません。もう1つ2つ変わらないとダメだと思います」
──紙一重の激闘でしたが、勝負を分けたポイントは?
「ヤマハとして、この試合はチャレンジと考えて、試合メンバーも攻めることを重視した采配で、前進しようと臨みました。前半からのメンバーのままで最後までギリギリで行くより、積極的にメンバーを入れ替え、交替させました。しかし、後半のゲームメークは良くありませんでした。ただし、セットプレーは良かったと思います。PR1番の山本幸輝は昨シーズンのサントリー戦の経験では辛辣な言葉をかけられ、かわいがられましたが、この1年でしっかり成長したところを出してくれました」
堀江恭祐キャプテン
「ディフェンスする場面が多くなるだろうとわかっていましたが、前半はしっかりディフェンスすることができました。最後まで我慢をしきれなかったことを、いい反省材料にして、今後の試合に生かしたいと思います。
──最後のサントリーの逆転トライの場面ではペナルティからの速攻でトライを取られましたが、焦りがあったのでしょうか? また、あの場面では(ヤマハ選手のハイタックルに対して)TMOになるのではないかとの思いもあったのでは?
「最後のサントリーのアタックが連続したところではディフェンスに特に焦りはありませんでした。しかし、やはり、最後の逆転トライの場面では、反則で少し焦りがあったのかもしれません。あの場面では反則をしないように意識していましたが、結果としては、やはり声掛けが足りなかったのだと思います」
──前半も終了直前に、ホーンが鳴ってからサントリーにトライを取られ、また、後半も同様に試合終了直前に逆転トライを取られてしまいましたが‥‥。
「前半終了直前はアタックしてチャレンジしていたところで、結果としてサントリーにトライを取られたので、しょうがないと思います」
五郎丸歩選手(この試合でトップリーグ100試合出場)
「トップリーグで100試合出場を達成できたことをうれしく思います。試合前のチームミーティングでは『100試合を祝ってもらうのでなく、お世話になったチームに恩返しをするような試合をしたい』と言いました。試合は負けてしまいましたが、とても見ごたえのある試合をすることができ、ファンの方々も満足できたと思います。トップリーグでもこのような試合を続ければ、国内のレベルももっと上がると思います。負けは負けなので、これを次につなげて、また、チャンピオンを目指して戦っていきたいと思います。
今日は久しぶりの秩父宮での試合になりましたが、秩父宮はお客さんのいるスタンドとピッチが近い。今日は特に多くのお客さんが来てくれて満足しています」
──サントリーの松島幸太朗選手とFBのトイメンでのマッチアップでした。
「FBのトイメンは相手との距離が遠いので何とも言えません。ただ、若い力がどんどん出てきているのはいいことと思います」
──デューク・クリシュナン選手がシンビンで一時退場中、五郎丸選手がスクラムに参加する場面もありましたが。
「スクラムに参加するのは、ヤマハで過去に1回くらいあったと思います。『今日はなかなかいい押しだ』という評価をいただきました」(笑)
──日本代表への復帰の思いは?
「トップリーグで戦う中で、結果としてついて来るものだと思っています」
サントリーサンゴリアス
沢木敬介監督
「今日は、完全な負け試合でした。ただ、最後まであきらめずにトライを取りに行ったハングリーなところは良かったと思います。まだまだ自分たちの足らないところを再確認できた試合になりました。今日の試合の内容を受けて、むしろ、チームの成長に対する意欲が僕は(流主将を横目で見ながら)沸いてきました。しっかりトレーニングして去年を超えるチームになるために来週から再び頑張っていきたいと思います」
──『完全に負け試合だった』と言いましたが、具体的には?
「スクラムは全くうまく組めていませんでした。自分たちで勘違いしているところがあったと思います。もう一回やり直しです。いいアタックもありましたが、作ったチャンスを仕留めるというか、フィニッシュまで取れるかといったところが問題です。そのあたりをしっかり意識してこれからのトレーニングをしていきたいと思います」
──紙一重の激闘でしたが、これを制して勝負を分けたポイントは?
「残り10分くらいのところでヤマハに逆転されました。相手の足も止まってきていることに気が付きながら、ソフトなチョイスをしてしまっていたのでヤマハに取られたのだと思います。逆転された時点で、まだ、残り10分あったので、自分たちがボールを持っていれば前進できるという選手たちの感覚があり、どうにか最後の再逆転につながったのだと思います」
流大キャプテン
「今日は本当に苦しい試合でした。ヤマハさんにプレッシャーをかけられ苦しい時間が多くありました。3節目でこのような苦しい試合をしたことにより、今後のチームの成長につながるように、今日の経験を生かしていきたいと思います」
──ノックオンやスローフォワードなどのミスが多かったと感じましたが‥‥。
「ヤマハのプレッシャーに負けているところが多かったと思います。今日の試合への準備で、高いプレッシャーの中での練習ができていなかったのは、リーダー陣の責任だと思います。最後、ファイナルで勝つことを意識しながらしっかり練習をやっていきたいと思います」
──コイントスでは風上を取ったのですか?
「風上を取って試合の主導権を取りたかった。アタックで継続して、プレッシャーをかけていきたいと考えていました。しかし、選手一人一人が、ソフトな判断をしてしまい、その結果、苦しむことが多かったと思います」